軟膏なのに冷所保存、ユベラ軟膏について。
私はユベラ軟膏がお気に入りで毎冬お世話になっているのですが、面倒なので室温保存しています。
これ何で冷所保存なんでしょ？やっぱ室温じゃダメ？
結論から書いてしまうと、室温下ではビタミンAが減っていくから。
DIに問い合わせたところ、データは以下の通り。
室温にて6ヶ月経過後の残存率は72.3％
15℃にて6ヶ月経過後の残存率は86.4％
5℃にて6ヶ月経過後の残存率は…変化なし
ゆえにユベラ軟膏は冷所保存すべし、ということです。
なお、ビタミンEは減少が認められないそう。
ユベラ軟膏はずいぶん使用期限が短く設定されているようですが、このあたりの事情があるのかもしれませんね。
ちなみに、冷所保存により変色も遅らせることができるようで
室温にて保存の場合1ヶ月で
15℃にて保存の場合2ヶ月で
5℃にて保存の場合6ヶ月で
変色し始めるとのこと。品質には影響なし。
ここでひとつ疑問が。
ザーネ軟膏はどうなんだ？これもビタミンAだぞ？
同じくエーザイの商品なので合わせて聞いてみた。
室温にて保存したときのビタミンAの残存率は
１年経過後で83％
２年経過後で77.6％
室温条件下において6ヶ月で70％近くまで減ってしまうユベラ軟膏よりは安定しているようです。が、期限間近のザーネ軟膏は多少効きが悪いかもしれませんね（＾＾；
同じビタミン製剤なのにここまで残存率が違うのは何故なんでしょう？明確な回答は得られませんでしたが、おそらく基剤の違いと思われます。
じゃあザーネ軟膏に合わせたらユベラ軟膏ももうちょい保つんじゃないか？と思うのですが、個人的にはユベラ軟膏の使用感が気に入っているので許す。どうせワンシーズンで１本以上使うし。めちゃ安いし。
（薬価：3.8円／g 1本56g＝213円）
関連記事：キサラタンなどの点眼液が冷所保存じゃなくていい理由