2013年10月7日月曜日

ペリアクチン錠の適用外処方

ペリアクチン

古典的な抗アレルギー薬、ペリアクチン錠。一般名はシプロヘプタジン。
わりと高い確率(約15%)で眠気の副作用が起こるものの効果の切れ味は鋭いので、未だに耳鼻科や皮膚科領域でよく使われています。小児への処方だと眠気はちょうどいいというのもあるかも(^^;


さて、このペリアクチン錠。何のアレルギーも起こしていない人に処方されていれば、おそらく適用外処方です。一体何でしょう?

ペリアクチン錠4mg 添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/530169_4419005B1045_2_02.pdf


今日の治療薬2013 解説と便覧

南江堂
売り上げランキング: 619

今日の治療薬を参照してみると、適用外処方:ACTH分泌抑制とあります。副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone;ACTH)の過剰、つまりクッシング症候群に適用外処方として用いられることがあるようです。

効果のほどには諸説ありますが、厚労省としては「効果なし」との判断から、添付文書の適用欄には記載されていません。


他にも何かあるかとDIに問い合わせてみると、食欲不振に使われることもあるとか。こちらは適用を取得していたようですが、「やっぱり効果ないや」と1996年に適用削除となったもよう。


ということで現状はただの抗アレルギー薬ですが、ひょっとしたら上記のような用途で処方されることもあるかもしれませんので、頭の片隅に置いておきましょう。


どうでもいいですが、”今日の治療薬”は”こんにちの治療薬”ですからね?”きょうの治療薬”と読むのはやめてください。


関連記事:皮膚科処方でヨウ化カリウム丸50mgを1日12丸?